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パーツレス

  • 執筆者の写真: Mr.B
    Mr.B
  • 5 時間前
  • 読了時間: 3分

昔PATAGONIAのスーツを作っていた事は数年前のブログに書いた。

その時書いていない話をします。


2ヶ月に一度パタゴニア本社(ベンチュラ)に出向きミーティングをしていた。

かなり回数が進んだ時にいつも見ない人がミーティングに参加していた。


その方は元ビラボンの開発担当の方。

急にその方の発言時間が設けられた。


その方はノートブックを開き、パタゴニアウェットスーツのプレゼンを始めた。

何をプレゼンするのか聞いていた。


すると彼は、最新のカッティングでウェットパーツを極限まで少なくすると言い出した。

確か3〜4パーツでウェットを作ると。

パーツ数が少ないので壊れにくく動きやすいと力説。


ノートブックの画面は最新の3D映像でウェットが360度回り素晴らしいプレゼンだった。


パタゴニアの社員は目が点になりその方のプレゼンに引き込まれて行った。

話を聞き終わった頃には、俺のジャパンウェットの事より、元ビラボンの方のコンセプトで作ろう!そんな空気感に包まれていた。


外人はプレゼンが上手いと感心してしまった。

しかしウェットの事は何も知らないと感じた。


俺にこの企画はどう思うかと尋ねられた。

俺は淡々と話をした。


そもそも人間の体は立体で出来ていて、関節で色々な箇所が曲がるようになっている。

3〜4パーツで人間の体を包み込むと言うことは、ある部分は引っ張られ、ある部分は生地だまりが出来、ある部分は動きづらい。


それを柔らかい生地で誤魔化す事は出来ても、人間の体に合わせたダーツもなければ動き易い工夫もない。


自分の型紙は動き易いように考えパーツ分けしている。

そのような事を話させて頂いた。


正直俺が選ばれようが、元ビラボンの方が選ばれようがどちらでも良かった。

パタゴニアさんのスーツは自分達で決めてください。

そんな感じだった。


次のミーティングでは元ビラボンの方は居なくなっていた。

日本でもパーツレスで股マチがないスーツとかが昔あった。


型紙を切ってみたが、これはダメだと感じた。

立体(人体)を無視してお尻から股マチまで一枚の平面パーツにする。


とんでもなく無理があった。

変な突っ張り、生地だまり。


やはり人間の関節、凹凸に合わせ型紙を配置し、生地だまりが出来ないようにダーツを施す。

調子良いスーツにするには、最低限のパーツ数は必要なんです。


一つの例ですが、女性の胸の膨らみは平面では立体にならない。

膨らむようにパーツ分けし、立体になるようダーツを入れているから膨らむ。

これと同じ事が型紙の中には沢山施されている。


作った型紙の数5万着。

経験値はそれなりにあるつもりです。

 
 
 

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