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昔のウェットマーク

  • 執筆者の写真: Mr.B
    Mr.B
  • 2 日前
  • 読了時間: 2分

更新日:10 時間前


俺がビクトリーに勤めていた40年前は、マークはエバストとシルクスクリーンだった。



エバストとは紙の上にインクが付いていて、アイロンの熱でインクを溶かしウェットの生地に転写すると言った技法。


当時のエバスト(マーク)の質も悪く均一に色が乗らない。


手前が薄く奥側が濃い。

そんなのはザラだった。


その場合、失敗として生地を取り直しまたマークを入れるのだが、俺は生地が勿体無いのでマークの上からさらにマークを重ねると言う技を編み出した。


下のマークに寸分の狂いも無く重ねる。

すると綺麗にマークを修復出来た。

二重にするとかなりインクの厚みが出るので、そのインクを均一に薄く馴染ませる技術も開発した。


俺がその修復技術が長けていたので、気がつけばマークまで担当させられた。

俺の担当は裁断です。


裁断を早く終わらせてマークも入れる。

その内、シルクスクリーンのマークも登場した。


シルクスクリーンは撮影用とかライダー用で、エバストマークを作る時間がない時の苦肉の策。


このシルクスクリーンでのプリントが難しい。

難しいので皆やりたがらない。

結局バンナイやれよと言われ、渋々やる事に。


そうやってビクトリーの仕事一つ一つ時間をかけて習得して行った。



最後に残ったのは型紙。

型紙は各メーカー門外不出。

技術は親族か、よっぽど信頼がある人物にしな教えない。

ウェットスーツの心臓部。


俺の仕事ぶりが評価され、当時の工場長が型紙師にバンナイにも教えてあげてくれないかと頼んだ。


当時のビクトリーはとてつもない忙しさ。

朝の9時から夜中の12時が定時。(完全にブラックです)

俺と同じタイミングで20名アルバイトが入社したが、残ったのは俺一人。


そんな忙しさでは型紙師一人では追いつかない。

どうしてももう一人型紙が作れる人間が欲しかった。


渋々型紙師さんが承諾してくれ、俺の型紙修行が始まった。

あれから40年。


いまだに型紙を切る毎日。

40年同じ仕事が出来るなんて幸せです。

 
 
 

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